Nonkunのブログ

主にゲーム関係について書いてます

 なんとも悩ましいFF11

FF11の世界は確かに魅力的で想像力をかき立てるが、これが意味するものは今までの小説、マンガ、アニメが作り出してきたファンタジーという雰囲気の集合体なのだという事実だ。

FFという存在はシリーズを通して日本的洋風ファンタジーの世界を広めてきたし、同時に小説、マンガ、アニメのトレンドを吸収しつつ自ら変革することで独自性を発揮してきた。そしてそれは、日本のゲームの象徴でもあったのだ。

剣と魔法を用いた中世ヨーロッパ的雰囲気、ディズニー的夢と希望、自由と平等、反戦平和、ハリウッドの手法と構図、海外への意識、等々。グローバル化なんて言葉を使うと色んな物がすり抜けてしまうような気がするけど、ある程度のユニバーサルデザインを備えていないとゲームとしての体裁をなし得ないということは事実としてあると思う。その基礎を物理的に築き上げてきたのがマリオでありドラクエであり、概念的に確立したのがFFとも言えるだろう。そしてFF11は築き上げてきたファンタジーをぶち込んだ集大成的存在だ。

だからこそ、日本人だけではなくアメリカ、ヨーロッパの人々がプレイし、いずれアジアにも広がる可能性を持っている。日本で育まれた西洋っぽいファンタジーがマンガやアニメという形で海外に輸出され、そしてゲームもその道程をたどっているということなのだろう。といっても、元々FFはアメリカでバカ売れなのだが。


体裁はいい。魅力的である。だが中身はどうだろう。

ちっとも変わってやしない。ちくちくと敵を倒し経験値を貯め少しずつレベルアップしながら先へ進まなければならない。皮は西洋でも骨は日本製だ。もうドラクエが出て18年、永遠と変わらぬ物語消費手段である。別にこれが悪いとは言わないし、現にまだ通用することはドラクエ、FFが続編を出し続けている状況が証明している。しかし、FF11はオンラインRPG。なにか手法はないか?

ぶっちゃけた話、チョコボにも乗りたいし飛空艇にも乗りたい。ナイトにもなってみたい。でもレベル上げはしたくない。これってだめっすか?

電車みたいに見送り用の入場券みたいなものが発行されて、それを持ってれば戦闘はできないがマップは自由に移動できるみたいなもの開発してくれないかな。自分としてはそれで十分なのだが。

今ちらっと浮かんだのが、そういえばGTAシリーズはレベルの概念が無いなぁということ。話の展開で制限はされるけど、基本的にはどこでも車奪って移動できる。海岸を延々走ってもいいし、たまにポリスに追っかけられてもいい。そういった開放感が何百万本も売れている原因のひとつなのだろう。

なんでゲームやって苦痛に満ちた思いをしなければいけないのか。しかも人間関係まで考慮に入れて? …めんどくさいよ。時間ないし。

これがゲームの進化でも目指すべき方向でもないが、内部の変革も考慮にいれないと皮のおいしい部分だけ海外に利用されて日本ゲーム業界の空洞化が起きやしないかと心配になる。現に韓国のオンラインゲームなんて完璧に利用してるしね。

資料用の為にFF11やろうかと思うんだけど、たぶん風景を見るだけになるなぁ…。