Nonkunのブログ

主にゲーム関係について書いてます

 多少は方向性が見えてきたPSP

とにかくソニーに関しては様々な苦言が呈されていて、自分の会社のことなどまったく棚に上げていろんな人が叩きまくっています。まあ、日本人なんて昔からそういうものだし、出る杭は打つのが慣習になっていますがね。今回はまともに動かない不良品を販売してしまったのだから、とにかくまともなものを作るしかない。この話はそれだけのことです。

で、
http://blog.goo.ne.jp/ipod_mini/e/658aea5f58055c9e16ce9722984d2957

こういうことを言うとまた火に油を注ぐことになってしまう。なにを作ろうがソニーの勝手。魅力があれば買うし、なければ買わないまでのこと。PSPを「21世紀のウォークマン」として作ったのなら、別にあれこれ言うまい。ボタンが効く、効かないなんて商品以前の問題なんで、PSP云々より製造メーカーとしての質を問われますよ。

くだらない話は置いといて、PSPの今後の方向性が多少示されたようです。

ソニー、PSPのワイヤレス機能活用でさまざまなシナリオ
http://japan.cnet.com/news/tech/story/0,2000047674,20080219,00.htm

たぶんこれがやりたかったのでしょう。前に自分も書きましたけど、外出先でのネット利用も考えているようで(そうじゃなきゃ無線LANの意味がないけど)、ようやく「21世紀のウォークマン」というイメージが見えてきたようです。

ただ、結局日本の至るところにネットカフェ、またはホットスポットが存在するということが前提なんですが、正直どこにあるんだがよくわからないですよね。この記事だと「ネットワークが発達した今日の世界」などと書いてありますが、それほど一般に広まっている印象はないですねぇ。ノートパソコンを外で使う場合にひょっとしたら利用されている方もいるのでしょうが、今ならAirH"やauのデータ通信サービスを利用する、つまりケータイを使った方がいちいちホットスポットを探す必要がなくて楽でしょう。

やっぱりケータイなんですね。ライバルは。
前にライバルはDSではなくてipodだと言っていた気がしますが、違いますよ。ケータイです。ネットワーク端末として競合するのは確実にケータイです。動画、音楽に関しては特定の商品名を名指しできないほどライバルはいますが、ゲームを付加価値とした携帯機として魅力はあります。しかし、ネットワーク端末としての将来のほうがはるかに明るいはずなのに、もうすでに無線であまりに簡単にネットにアクセスしているんですよ。僕たちは。

しかもでかい、重い、かさばる、人前に出しにくい。当の本人は、

使用する液晶画面はこれ以上小さくしたくないし、
PSP本体もこれ以上大きくしたくなかった。
ボタンの位置も狙ったもの。
それが仕様。

みたいだからしょうがないが、とにかく売れ行きを見ていけばいずれミニPSPが発売されるでしょう。そしてそれが大ヒットすると思います。適当な予想ですが…。

実は「人前に出しにくい」というのはかなり大きな意味を持っていて、ipodを腰に付けて見せられないみたいな羞恥心を持っている人は多いと思います。その辺りもケータイはクリアしていて、ケータイを人前で開くこと自体に羞恥心を持っている人はいないでしょう。しかも、その内容がゲームだろうが曲選択だろうがネットだろうが、はたから見れば皆同じように見える。これは大きいですよ。しかもデザインは多種多様。自分でアレンジできるものもある。ケータイゆえの多様さ、もちろんそこには個別の問題を抱えてしまうという(例えばこの機種ではこのゲームができないというような)こともありますが、ここではそれがプラスに働いています。

唯一の欠点は、どこまで言っても電話機という呪縛からは逃れられないということ。なんか本末転倒ですけど、最後はここにつけいるしかPSPの未来はない。


また

中央のコンピュータを「コンテンツ実行サーバ」として利用し、これがPSPで処理しきれない複雑なソフトウェアコードを大量に処理するようになっている

という、PS2か3との連携も当然考えられており、PSPをただの液晶ディスプレイにするような計画もしているらしい。これは大歓迎。どうせ携帯ゲームなんて家でやるほうが多いだろうし。

僕としては、この「中央のコンピュータ」というものをPSXにするものだと思っていたんですが、結局はPS3に譲るんですかね。要はこの中央コンピューターに音楽、映画、ゲームなどのコンテンツを全て詰め込んで、外出先で利用する際にデータを移すという行為を狙っているんでしょう。家なら無線で飛ばすという。いいんじゃないですか、このあたりは。

ネットゲームというものの正体みたいなものがだんだん見えてきて、どうもFFで終わってしまいそうな気配がPS2にはあるんですが、そういったネットゲームという固定観念を今回の発表は覆すかもしれません。例えば麻雀や将棋などをネットを通じて対戦しますが、この麻雀、将棋はネットゲームですか? 同時間帯に同じ空間を共有できるという意味をネットゲームという言葉が持つなら、いちいちネットにつながってることを気にしないゲームプレイというものも存在していいはずです。ま、そうなるんでしょうけどね、PS3は。

それにしても、ケータイというのは狙ったのか偶然なのか知りませんが、とんでもない化け物に成長してしまった気がします。任天堂は完全なゲーム機としてハードでの新規性を見せましたが、PSPは利用方法で勝負するしかありません。真っ向からケータイと勝負することは大変でしょう。「21世紀のウォークマン」って、ケータイのことじゃないですかね。